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小池創作所代表・小池一三のブログです
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2008年 02月 25日 ( 3 )
永田・堀部講演会と建物見学
講演会

京都河原町六条の「ひと・まち交流館」で、永田昌民さんと堀部安嗣さんの講演会が開かれました。主催は自然エネルギー研究所と協同組合もくよう連。参加者は320名も集まりました。建築家の竹原義二さん、横内敏人さん、吉村篤一さん、三澤康彦さんなどもいらして、賑やかな集まりでした。終了後には宮川町の「光琳」で交流会が開かれて、夜遅くまでみんなでワイワイやっていました。
堀部さんのお話で印象的だったのは、話の初めと末尾にグンナアル・アスプルンドの「森の礼拝堂」の写真が映し出されて、人の欲望によって変わってはいけないもの、ずっとそこにあるもの、動かないもの、それが建築なのだというお話をなされたことでした。また、建築はもともと持っている蓄積を大事にすべきで、それが失われてきていること、メカに頼らないこと、メカに頼る前に軒の出を長くする方がいいことなど、いちいち肺腑に落ちました。堀部さんが益子義弘さんのところにいらしたと聞いて、なるほどと思いました。
厚い本なのに意外と廉価な本(TOTO出版/堀部さんが自分で写真を撮ったので安く出来たとか)も買わせていただきました。持ってこられた本は全部売れました。『住まいを予防医学する本』も全部売れて、羽根さんは、足りないのをみて事務所に走ったそうです。こういう時の羽根さんは気配りよく、素早く動く人です。
交流会に向かうときの道も、終わったあとの道も雪が降っていました。寒いけれど、気持ちのいい雪でした。
明日は堀部さんが設計された建物を、永田さんたちと一緒に見に行きます。

建物見学
堀部さんが設計された芦屋の家

夜が明けたら雪が積もっていました。ホテルの朝食は最上階が会場なので、東山の山々と、建物の屋根に雪が積もっているのがよく見えます。鴨川を隔てて見える川端通りこそ路面が見えるものの、ほかは雪、雪。今年の京都はよく雪が降って、ぼく自身、今年に入って三回目の雪でした。京都は雪のよく似合う街です。
朝八時半は永田さんたちと四条河原町で待ち合わせ、阪急電車に乗って十三(じゅうそう)に出て、そこで三宮線に乗り換えて、西宮北で鈍行に乗り換えて芦屋に行きました。堀部さんが設計され、羽根さんが工事された芦屋の家をみるためでした。
芦屋は、ぼくの叔父さんが住んでいて、小さい頃、父に連れられて何回か行ったことがあります。電車で芦屋の駅に着くと、叔父さんが手配された車に乗って、急勾配の坂道をのぼり、お屋敷のためだけの道に分け入ると大きなお屋敷がありました。部屋からは六甲の山並みと阪神沖の海が眺望されました。
芦屋に向かう梅田の駅には、浮浪者がたくさんいて、足を失った傷痍軍人がアコーデオンを持って軍歌をさびしく歌っていました。首からお恵みをいただくための箱を掛けていました。、乞食は地面に皿を置いていました。小銭がまばらに入っていました。敗戦の後遺症がかたちをみせていた、昭和27、28年頃だったと思います。
この梅田の出来事と、芦屋のお屋敷との隔たりがあまりに大きくて、自分のなかでつかみかね、豪華な部屋にいて、ぼくは目を白黒させていました。猫のような目をした叔母さんは、そんなぼくをみて「何でもめずらしそうに見て、一ちゃんは敏感いうか神経質な子やね」と言って、けらけらと笑います。
父は、戦争中は大きな軍服工場を経営していて羽振りがよかった人ですが、戦後は貧乏を囲っていて、芦屋の叔父の家に来ると、何だか引け目を感じているようでした。叔父さんは父の弟で、父は自身の境遇を思って肩身が狭かったのかも知れません。ぼくはそれが悔しくて、このお屋敷にいるときのぼくは、怒ったような顔をしていたのかも知れません。この家では、ぼくは喋らない子だと思われていたようです。

前置きが長くなりました。
堀部さんが設計された芦屋の家ですが、阪急の芦屋川駅から、電車の線路に沿った道を15分ほど歩き、左に折れて急勾配の坂道を登り、中腹あたりで右に折れたらありました。
建物は傾斜地に建っていて、もとは大きなお屋敷を四つに分割した土地ということです。
永田さんと一緒にお邪魔したのですが、堀部さんもいらしていました。
リビングからの眺めがよくて、前の家の、緩やかな勾配のうぐいす色の片流れ屋根と煙突が視覚上の安定を生み出していて、その向こうに海が広がっているというロケーションです。リビングから右手に、玄関と和室の部屋の壁が見えます。この壁は少しだけ手前に振れています。建築主の説明によると、打ち合わせのときに模型をぐいと振って、こんなのどう、と堀部さんが言ったそうです。模型が壊れたかどうかは聞きそびれましたが・・・。
この壁の建物は方形屋根です。その軒先がリビングから見えます。左側の部屋の壁と二つの窓も見えて、その窓につけられた小庇の出が長くて、それも見えます。リビングから三つの屋根が見えるのです。それで、その向こうに前の家のうぐいす色の屋根が見えるというわけです。うまいもんだな、と唸ってしまいました。
ぼくは玄関の上の小さな和室が好きでした。団地サイズの畳よりも、もっと小さな縁なし畳が敷かれていて、ここにいて日長一日本など読んでいたらいいだろうな、と思いました。
壁の色はすべて白色でした。砂漆喰が用いられています。ほたて漆喰でやられてもいいな、と思いました。ほたて漆喰は混ぜ物のない、ほたてそのものの白さで、金魚鉢の金魚が日の光できらりと照らされるように、光の具合によって、白色なのに独得の陰影をつくりだしてくれます。

帰りに、もう一度京都に戻り、雪の東福寺に足を運んで重森三玲の庭を見てきました。
三玲は「昭和の作庭」を代表する作家で、その代表作が東福寺の「八相の庭」です。正月に行ったのですが、生憎閉まっていて見ることができませんでした。
うっすらと雪を被った三玲の庭は、独得の表情を見せていて、そのとき、先程見てきた堀部さんの建物がふいと思い出されたのでした。。
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by sosakujo | 2008-02-25 07:32
元特捜検事が書いた本
伊達からJRの「北斗」に乗って千歳空港に入りましたが、接続が悪く、待ち時間が2時間もあるので、暇つぶしに、空港の本屋で25万部突破しているという際物の本『反転』を買いました。
特捜検事が弁護士になり、闇社会の守護神になった田中森一の本です。バブル期の「紳士」の「裏面」を、これでもかと描いた本ですが、原稿用紙800枚に及ぶ厚い本を、空港の待ち時間と飛行機が関空に着くまでに読んでしまいました。
この本で目を引いたのは、筆者が「バブルが崩壊するなんて夢にも考えなかった」という下りでした。ぼくはバブル崩壊の3年前に、「こんな時代は長くは続かない」と予感して、OMソーラー会員工務店募集のための7千キロのキャラバンを行っていたので、特捜検事を務めた人物ともあろうものがと驚きました。しかし、一流バンカーを含めて、日本の支配層の大半が花見酒に酔っていたわけです。
ただおぞましい限りの本でしたが、バブルとは何だったのか、あの時代を振り返るには格好の本です。ぼくは芝居の演出家をやったことがありますので、人物の属性と俗性に興味を持っています。この本に出てくる、小谷充浩や伊藤寿永光、国会議員の山口敏夫、磯田住銀頭取、末野謙一、許永中など、よく名前が知られたバブル紳士(エスタブリッシュメントと、それ直ぐ横で蠢き棲息したアウトロー)たちの俗性は、一人ひとり個性があって、おぞましくも、おもしろくてなりませんでした。粒が小さく、通俗的な『三国志』を読んだという感じでした。
関空に着いたのは9時を過ぎました。関空は到着ゲートから出口までの距離が長く、出発するときは、この長さが苦痛ではありませんが、帰りの便ではひどく疲れます。この距離を重い荷物を持って走りに走って、JRの「はるか」に乗りました。乗ると同時に列車が発車しました。間にあってホッとしました。
夜汽車の車窓から大阪の街をみながら、かつてこの街で蠢いた者たちの狂騒に想像を逞しくしたのでした。京都に入って、五条に宿を取りました。
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by sosakujo | 2008-02-25 07:17
縄文時代のほたての大きさ
洞爺湖から噴火湾周辺を斉藤真さんと回りました。案内人はホタテ漆喰壁をつくっている「あいもり」の小松幸雄さんです。
噴火湾の全体をパノラマ・イラストにして、歴史的・文化的・空間的な世界を統合的に入れ込もうという狙いを持ち、そのための取材です。小松さんのご案内は、こちらの意図をよみとり、的を得たものでした。詳しいことは、季刊誌『住む。』に連載している「森里海ものがたり」に書きますので、それを楽しみにしていただくとして、ここではとんでもなくおもしろい人に出会ったことを書き留めておきます。
それは、伊達市噴火湾文化研究所々長の大島直行さんのことです。人類学者であり、医学博士でもあり、伊達市の文化活動のコア的役割を担っておられることも特記されるべきことですが、噴火湾の語り部と言ったらいいのか、速射砲のように語られる話のおもしろいこと。たまげる話の連続で、脳髄につよい刺激を受けました。
ぼくと齋藤さんをキャッキャッと喜ばせたのは、有珠モシリ遺跡から発掘された二体の人骨の話でした。この二体の人骨は20歳位の若い女性で、地付きの女性ではないと大島さんは推理します。南海産の貝輪を身に付けていたこともあり、一人の女性は抜歯のあとがみられ、虫歯がみられること(本州の縄文人はドングリクノなどのデンプン質のものを多く食べていたのに対し、噴火湾の縄文人は海獣や魚介類が主)から、明らかに本州の縄文人、それも渥美半島あたりではないかといいます。藤村の『椰子の実』の歌で知られる渥美半島です。さもありなん、ということを思わせます。
大島さんは、渥美半島あたりの人だという「雰囲気がする」といいます。雰囲気とは、何とまあ学者らしくない言葉であることか。根拠は持っておられるけれど、はっきりとは分からない、分からないけれど想像はできる、それを「雰囲気がする」と言われているのですが、この羽ばたきによって、門外漢のぼくらも、縄文生活をありありと想像することができました。まんまと乗せられたわけですが、結構快感でした。
縄文時代のホタテの大きさについてお聞きしましたら、内輪のように大きく、厚くて、固いものだったと明快な回答がありました。ギョッとしましたね、これには。想像を超えていました。ぼくらは今の養殖もののホタテをホタテと思いがちだけれど、それを「内輪のように」と言って視覚化させ覆してくれたのです。
ここの貝塚は人骨も一緒に埋葬されています。ぼくは貝塚を、縄文人のごみ捨て場と思っていたので、これも驚きでした。大島さんはこれをアイヌに残る「もの送り」の考え方とダブらせます。アイヌは、日常生活に使った道具や食べ物の残り滓などを「送り場」に収め、感謝の祈りを捧げる儀式を行います。今流の言い方でいうと、循環、再生を願う祭祀です。
縄文時代は、約1万年続き、黄金貝塚は5000年前の話だけれど、それはアイヌに引き継がれ、似たような生活と祭祀は、本州ではとうの昔に消えてしまったけれど、このあたりではつい200年前まで続いていたと大島さんは言います。弥生時代からの文明志向がいけなかったと、ぼくは大島さんと意気投合したのでした。
この噴火湾文化研究所には、伊達市の所蔵品が置かれている部屋があって、そこも案内してくださいました。目が眩むような凄いお宝がたくさん置かれていて、伊達市の財政が傾いたら、これを売ればいいと大島さんは事もなげにいいます。夕張のことが頭を悩ましているのだな、ということを思いました。北海道は、すぐ裏側に深刻な不況がありますので……。
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by sosakujo | 2008-02-25 07:17