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先週末、山田洋次監督の新作、『おとうと』を観てきました。
この映画は、前に市川崑監督によって撮られていて、山田の同監督へのオマージュを意味する映画です。 市川監督による『おとうと』は、中学生のときに観ています。姉である主人公の岸恵子が、河原沿いの道を早足で歩くシーンが記憶につよく、弟役の川口浩のの顔をよく覚えています。 あと覚えていたのは、夜中に目が覚めると死の恐怖に襲われる弟に、姉がリボンの紐を手に結んで「目が覚めたら紐を引っ張るのよ」というシーンて゜す。ぼくは男の兄妹だけで育ったので、岸恵子のような姉さんがいるといいと思いました。 山田洋次監督による新しい『おとうと』の姉弟は、今の吉永小百合と笑福亭鶴瓶だから、若くありません。もし市川の姉弟の関係が数十年後だったら、というシチュエーションのもとに描かれています。 前半は鶴瓶の寅さんを思わせる破壊的なおもしろさに笑ってしまいましたが、後半は一転してシリアスな話で、今の介護問題を鋭く刺す映画となっています。しかし、終盤にリボンの紐を手に結ぶシーンがあって、なるほど、この映画は市川崑さんへのオマージュだと合点が行きました。 鶴瓶の弟は予想以上の出来でした。 『母べい』の伯父さん役、最近の『ディア・ドクター』のニセ医者などに続く巧者ぶりで、今、脂が乗っています。『おとうと』では、厄介極まる鈍感さと図々しさが顔を出していて、テレビで見せる剽窃さを消していました。 山田監督はパンフレットに「家族という厄介な絆」を書いていますが、この弟に、姉の吉永小百合を配しているところに、家族というものの計り難さがあると思いました。 この映画のことは、『住む』の「センス・オブ・プロポーション」という連載エッセイに書きましたが、発行されるのは来月20日頃となり、映画館での上映は終わっていると思われるので、ぜひ、多くの人に観てもらいたくて少しだけ紹介しました。 この映画を観る前に、NHKのドキュメンタリー『無縁死』という番組にショックを受けました。ここまで人間は寸断されているのか。それに対して住宅は何が出来るのかを、ぼくは考えたのでした。この映画の感想を述べながら、その問いに応えた一文となっています。
by sosakujo
| 2010-02-08 12:58
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