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このところ超多忙で、ブログが疎かになっています。すいません。
アメリカの大統領に、オバマが選ばれました。これはやはり歴史的な快挙です。 言葉が人のこころに届くものであることを、オバマは証明してくれました。 もの書きのはしくれとして、とてもうれしい話です。 前にホイットマンの詩『おれには『アメリカの歌声が聴こえる』について書いたことがあります。「誰もが自分たちの歌を歌っている 昼は昼の歌を歌う 夜は屈強で気のいい若者たちが大声で美しい歌を力強く歌う」という詩です。オバマの演説を聞きながら、このホイットマンの詩を思い出しました。 オバマの演説で特徴的なのは you がひんぱんに用いられていることです。この言葉が、責任逃れのための布石なのか、君も一緒に! ということなのか、これから見守りたいと思います。 さて、最近正岡子規の本を7冊ほど読みました。子規が、死の前年から亡くなる寸前までの日々を、三度の食事の献立から病苦と死の恐怖への煩悶について書きとめた『仰臥漫録』(ぎょうがまんろく/岩波文庫)には感心しました。この頃の子規は寝たきりの病人でした。 食事も、原稿を書くのも、すべて寝たままで、子規はこの日録を綴りました。題名の「仰臥」とは仰向けのことを言います。「漫録」とは短文、俳句、日記、墨絵などによる記録をいいます。子規は仰向けのまま、筆を執って半紙に軽やかに俳画を描いたと言われます。 墨の濃淡が巧みに使われていて、仰向けでなければ出せないような描線が、薄い岩波文庫からうかがえます。 子規は、臀部や背中の膿がでるので、寝返りを打てませんでした。それでも、子規は食べ続けます。まるで食べることが生の証であるように……。 子規の本を読んだのは、「びお」で連載している七十二候のためで、知られている俳人を書くのは、特に神経を使います。次候では、芭蕉の「秋深き隣は何をする人ぞ」という名句を取り上げます。このため、今朝は芭蕉の本に首っ引きでした。
by sosakujo
| 2008-11-06 11:31
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