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小池創作所代表・小池一三のブログです
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宝永地震モデル
12日、静岡市で始まった日本地震学会で、江戸時代に起こった「宝永地震」(1707年)がマグニチュード(M)9クラスだった可能性があるとの研究発表が、静岡大学防災総合センターの石川有三客員教授によってなされた、という報道がありました。

宝永地震は、これまでM8・6で西日本最大の地震とされてきました。これまでも、宝永地震は遠く日向灘まで影響が及んだといわれてきましたが、それを改めて裏付けるものです。

石川教授は、宝永地震による震度分布と、発生から1カ月間に、余震が起きた地域の面積を東日本大震災を比べました。震度6だったエリアは、東日本大震災の450キロなのに対し、宝永地震が590キロあり、余震域の面積は、東日本大震災の1・4倍だったというのです。このことから石川教授は「宝永地震の規模はM9・1~9・3の大きさだった可能性が高い」といいます。

宝永地震といえば、発生から49日後の富士山大噴火で知られます。この噴火では、約100Km離れた江戸にも大量の火山灰が降りました。噴出物量は、約8億立方メートルと推定されます。この時できた新山は宝永山とも呼ばれています。

宝永地震は、これまで日本最大級の巨大地震と推定されてきましたが、その地震規模は、これまでM8.6とされてきました。それがもしM9・1~9・3となると、東日本大地震を上回ることになります。
1000年に1回の地震ではなく、300年に1回の地震になります。東海地震、東南海・南海地震の3地震同時発生の地震は、安政大地震から160年経ており、そろそろと言われ続けています。
今回の発表は、地震・津波・原発事故対策に、大きな一石を投じたものです。

われわれは「宝永地震」をモデルにして、考えるべきことを考えなければなりません。
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# by sosakujo | 2011-10-13 05:54
びおハウスが、2011グッドデザイン賞を受賞
びおハウスが2011年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

町の工務店ネット+チームおひさまによる「びおハウス」に対する授与です。
授与の「公開コメント(受賞理由)」は、
「自然エネルギーを積極的に取り入れたパッシブ・デザインのプロトタイプ提案としてだけでなく、それを広くユーザーに周知・提供するネットワークの提案である点にも注目したい」
というものでした。

「びおハウス」は、各地で次々とケーススタディハウスが開始されています。
こちらの予想を上回るテンポで進んでおり、年内に幾つかの建築事例が生まれそうです。よい事例が生まれると、普及エネルギーは加速します。

ある業界紙の編集長から、自分が「その嗅覚を信頼するある工務店経営者が『今回のびおハウスはいけると思う』と言ってました。注目度は高いです」よ、というメッセージをいただきました。
五里霧中でやっていますので、こうした評価や、賞の授与には大いに励まされます。

町の工務店ネットの、新しい仲間となる、新入会工務店の申請が増えています。これにも大いに励まされます。
わたしはかつて、300工務店を組織した経験を持っていますが、その時の勢いに似たものを感じています。あのときは、バブルの余熱があり、工務店はお金を持っていましたが、今回は経済が疲弊し、みんな青息吐息の状態に置かれています。殊に3.11以降、みんな元気を失っている状況下でのことですので、入会増加の意味と価値は高い思っています。

いろいろゴタゴタしていて、不愉快なことが多く、深い人間不信に陥ることもありますが、それに滅入って、本当に自分がやりたいことを見失ってはいけない、と思ってやってきました。
3.11以降、みなで懸命にやってきた甲斐があって、ようやくアピールできるものが出揃ってきたように思います。周囲の人たちに支えられて、ようやく少し芽が出てきたかな、というところです。

この間、たまたま街の易者に見てもらったら、「誕生日はまだでしょ」と問われ、「はい」と答えましたら、「誕生日を前後して、今年の秋から来年にかけて、あなたは運気が上昇する」と言われました。「今年は大きなお金が出たでしょ」「はい」「それで一段落つき、あとは前進あるのみ、あなたは大通りを歩きなさい」とも・・・。

わたしのことを何も知らないで、顔相・手相を見るだけで、この易者は、よくそこまで言えるものだと思いました。易者は「眼力」の商売でありますが、この易者は、人の顔をじっと見て、胸中にあるものを射当てる名人のように思われました。

わたしはこれまで、易学というものをまったく信じないで来ましたが、何故か思い当たるところがあり、悪い話ではないので、この易者の「眼力」を信じ、心の片隅に置くことにしました。

本日、10月3日は、わたしの誕生日です。
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# by sosakujo | 2011-10-03 18:08
PLEAも、ジャパンホームショーも大盛会
9月28日に、「現代住宅は、蒸暑地域で「解」を持ち得るか?」をテーマとする「PLEAinJAPAN」が、有明ビッグサイトで開かれました。定員オーバーとなる盛会で、小玉祐一郎(神戸芸術工科大学)の「解題」と、シンガポール大学のスーン教授のお話があり、そのあと、梅干野晁(東京工業大学)宿谷昌則(東京都市大学)塚本由晴(東京工業大学)・小泉雅生(首都大学東京)三浦 秀一(東北芸術工科大学) 久保田徹(広島大学)6氏によるパネルディスカッションが開かれました。最後に全体のまとめを吉野博(東北大教授)が務められ、内容の濃いシンポジウムとなりました。

9月28~30日に掛けては、同じ有明ビックサイトで「ジャパンホームショー」が開かれ、われらが待ちの工務店ネットも出展しました。
今年の「ジャパンホームショー」は、出展者数・来場者数は例年に比べ激減しました。震災の影響が大きいものと見られます。こういう非常時だからこそ、どう考え、どう進めたらいいのか、真剣な来場者がきっと多い筈と考え、町の工務店ネットは、あえて火中にクリを拾いに行ったのでした。果たして、その必死の思いが、来場者の思いと通じたのか、ブースはよき出会いの場となりました。

たくさんの旧い仲間がブースを訪ねて下さり、旧交を暖める場となりましたが、その場で町の工務店ネットへの入会を申請される工務店が相次ぎ、実りの多いイベントとなりました。

1.呼吸する壁[木の繊維断熱材]に大注目!
なかでも注目されたのは、[木の繊維断熱材]でした。今の[木の家]は、呼吸する家と言いながら、高性能住宅はペーパーバリア(防湿シート)を必要とし、人にとっても、材料にとっても息苦しい家になっています。透湿性能が極めて高く、熱容量が化学系断熱材と比較して5~8倍もあります。湿式土壁の良さと茅葺屋根の性能を併せ持つ新素材に熱い視線が注がれました。

2.架台のない光発電? これは工務店リフォームの切り札になるぞ!
薄い・軽い・曲げられるアモルファス太陽光発電も注目の的でした。屋根を傷め、重くて耐震上問題のある架台不要な屋根一体型の光発電を、来年1月の供給開始を前に、アンテナショップとして出展。電器ショップではやれない、工務店ならではの光発電です。屋根を葺き変えるので、耐震・耐久改修、自然素材多用によるリノベーション工事の切り札として利用できます。

3.北方圏住宅から、蒸暑地域の技術ノウハウを持った工務店へ
衝撃的な3.11を経て、今までの住宅のあり方が問われています。高性能住宅は、内部発熱(人体熱や電化製品などの熱)や、太陽入射を拾ってしまい耐え難い暑さを生みます。これまではエアコンを回すことでしのいで来ましたが、エネルギーを多消費しないで、いかに快適に過ごせるかが大きなテーマになっています。来場者から、プラス圧のEベンチレーションを用いてエアコン一台で快適に過ごせる方式がおもしろい、と強い関心が寄せられました。

4.大勉強ネットワークへ
町の工務店ネットは、ノウハウを身につけることで生き続ける工務店のネットワークです。「びおハウス」の勉強会は、実施例を見学検証し、原価まで公開し合います。非正規社員が4割に達する経済下ではコストは最重要点。しかし、安直なローコスト住宅ではなく、質実で、美しいデザイン性(地域景観)に注目が寄せられ、入会要件などくわしい説明を求められました。

という次第で、この秋はいつもの年より忙しくなりそうです。
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# by sosakujo | 2011-10-03 11:12
今日から「ジャパンホームショー」
有明ビッグサイトで、今日から「ジャパンホームショー」が開催されます。
町の工務店ネットも参加します。昨日は、そのセッティングで一日汗を流しました。

設営されている、それぞれのブースを見て感じたことは、3.11を経て、日本の住宅が、何をどのように進めるのか、進めようとしているのか、よくも悪くも、業界の姿を映し出していると思いました。町の工務店ネットも、このことを相当に意識した展示としました。
なかなかの出来に仕上がったと、少しは自慢していいものになりました。お向かいさんのブースの方からは、会場を全部みてきたが、おたくのが一番いい、と褒めてくださいました。

「びおハウス」と、そのアイテムを満載した展示になっており、新しいアモルファス(世界で最新の手法)も、特許技術のEベンチレーションも、国産の木の繊維も、みんな展示しました。パンフ、リーフレットなども、新しく制作しました。

28~30日と、シンポや講演会の時間を除いては、わたしも会場に詰めていますので、ぜひ、覗いてみてください。

28日に同会場で開催される「PLEA in JAPAN」は、うれしい悲鳴で、定員オーバーとなりました。ジャーナリズムの関心も高く、大新聞の編集委員クラスの方も参加されます。
「現代住宅は、蒸暑地域で「解」を持ち得るか?」というコピーを書きましたが、このテーマに対する関心が高いようで、これからの日本の住宅を方向づけるシンポジウムになるのではないか、とみています。本日、午後1時半から開催されます。

29日は「びおハウス」の発表会を開きます。これは私が講師を務めます。新しい視点に立ち、61枚のパーポイントをまとめました。おもしろくやれると思います。ぜひ、お時間が許される方は、ご参加ください。
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# by sosakujo | 2011-09-28 03:56
牧之原市の原発永久停止決議
昨日(9/26)、浜岡原発から10キロ圏内にある、静岡県牧之原市議会は9月定例議会本会議で、浜岡原発の永久停止を決議しました。永久停止ですから、「安全」の確認も何もありません。

決議は、「一度の間違いも許されない原子力発電にもかかわらず、(福島第1原発で)重大事故が発生した事実を鑑みれば、まず第一に市民の生命、財産を守ることを考えなければならない」「東海地震の(想定)震源域真上に立地しており、確実な安全、安心が将来にわたって担保されない限り、永久停止すべきだ」というもので、中部電と安全協定を結ぶ10キロ圏内の4市で永久停止を決議するのは初めてのことです。

この決議は、政府の全面停止要請を受け入れ、地元同意を得てからの再稼働を目指した中電にとって、新たな壁となること必定です。
牧之原市は、別に革新市政ではありません。市長の西原茂樹氏は、永らく静岡県議を務めた方で、自民党県連の幹事長として活躍された方で、わたしは過去に何回か、陳情で県庁の自民党幹事長室を訪ねたことがあり、保守の中の保守と言うべき人で、政治的な勘の鋭い現実主義者という印象を持ちました。浜岡の現実に正対すれば、そういう結論に達するということです。
わたしは、今回の決議を「保守の良識」を示したものと受け止めました。

西原市長は、福島第一原発事故で甚大な被害を受けた福島県南相馬市を視察に訪れています。南相馬市の現状をつぶさに視察し、その惨状に西原市長は思わず息をのんだと伝えられています。南相馬市の避難住民の数は、人口7万1500人のうち、一時は6万人が市外に退避し、支援物資さえ届かない“陸の孤島”と化しました。

南相馬市の桜井勝延市長は、震災から間もない3月30日夕、面識もない西原市長に、「助けてください。人が足りない」という電話が入り、直後に「人より油が足りない」との要望を受けて、西原市長は手当てを指示、それ以来の関係になっていての訪問でした。

牧之原市は、8月17日に、市民を対象に浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の是非について意識調査を実施しています。その結果は、約6割の市民が停止か廃炉を求めるなど再稼働に反対というものでした。市は調査結果を踏まえて、今後の対応を協議すると表明しましたが、それが今回の市議会決議としての明確な意思表示につながっています。

わたしは前に、浜岡原発が立地する御前崎市が、浜岡原発の一時停止に際し、国から多額の補助金を引き出したことに際し、「御前崎市の貧乏根性のために巻き込まれるのは、真っ平御免」だという、牧之原市の茶業農家の声を紹介したことがあります。

福島原発周辺の現状を見ていれば、それが原発補助金に見合うものかどうか明瞭です。たかだか数十億のお金をもらって得意然としている石原御前崎市長のテレビ談話に、唾棄すべき発言として憤然と言い放った茶業農家の声は、地域保守の声です。

スズキ自動車の鈴木修会長は、浜岡近辺の工場移転を進めておられます。
これは産業人としての見識を示すもので、産業のために原発が必要だという経団連の米倉会長の対極にある考えで、賢明なリスク回避策といえましょう。米倉会長は、枝野経産相の「東京電力は民間会社といっても競争がないのだから、給与は公務員並みにすべき」という発言に対し、「東京電力に対する一方的な攻撃」というようなことを言っています。こういう感覚の持ち主が経済界のトップで、日本経済は大丈夫かと思います。

野田首相が、国連で「世界一安全な原発」を宣言したことを聞いて、かつて革新を口にした政治家の二枚舌、政治信条の危うさを感じましたが、生命と生業の拠点としての地域を、しっかり保守する政治や経営があれば、そう簡単に浜岡の再稼働なんかできないぞ、とわたしは思ったのでした。
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# by sosakujo | 2011-09-27 04:42
再び『安全神話」をいうのか?
野田佳彦首相は、原発輸出を続ける考えを国連の原子力安全首脳会合で、「原発の安全性を最高水準に高める」ことを表明しました。わたしは原発再稼働に事実上舵を切った、と受け止めました。

福島第1原発事故の検証も済んでいないというのに、ずいぶん踏み込んだ発言で驚いています。
一番の問題は、国会での所信表明で触れずに、いきなり国連の場での発言だということです。
新興国などと原子力協定を結び、発電施設や技術を輸出する「原発ビジネス」は、福島の事故まで、民主党政権が成長戦略の柱に位置付けていたことでした。その意味では、震災前の方針に従ったということになるのかもしれませんが・・・。

国際的に「最高水準の安全」をいう以上、それを国内で実施しなければなりません。また「安全」のために、途方もないお金が掛けるのでしょうか。そんなことを、日本国民の多数が望んでいるわけがありません。それを分かっているから、国内で発表せず、国連でいきなりやったのです。

事故で傷ついた日本の技術力の信頼回復をアピールしようということでしょうが、あれだけの災禍を経ながら「安全」を口にする神経がよくわかりません。
この人は、つまるところ何も学んでいないのではないかと疑問に駆られます。「どじょう首相」などと誠実を装いながら、やっていることは二枚舌で、あざといと見なければなりません。彼は首相就任にあたり、「国民の声に真摯に耳を傾ける」と言明しましたが、やっていることは「国民の声」を無視する行いです。

いろいろ策を弄しても、3.11を経験した日本人は、もう原発の「安全性」を信じないでしょうし、原発増設は、各地で拒ばまれること必定です。

今回のことは、経団連米倉会長の要請(経団連会長は、歴代電力トップが多かったこと。米倉会長は原発推進派です。公共の福祉より、私的有用性の側の人)、あるいは原発推進のアメリカ・オバマ政権に媚を売り、歩調を合わせるためかも知れませんが、そんな使い走りを日本国の首相が国連で行うこと自体、国際信用を失うことを知るべき、とわたしは思います。

不十分さを免れませんでしたが、「脱原発」を明確にした菅政権の原発政策からさえ、大きく後退した発言です。その是非を、国民は厳しく問うべきです。

日本の政治は代議制です。それぞれの地域で原発に対する政策を評価し、国民の意思を示すことが大切です。その場合、政治家の二枚舌を見分けることが重要です。骨董以上に、政治家の真贋を見分けるのは難しいことだけど・・・。

わたしは、自分の仕事を通じ、原発(大きなエネルギー)を必要としない住まいを生みだしたいと思っています。「エネルギー自給住宅」は、遠い先のことではなく、すぐにやれる段階に入っていますので・・・。
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# by sosakujo | 2011-09-25 02:33
電力抑制下、自然室温で暮らせる家 3
PLEAのシンポジウムのチラシに、「現代住宅は、蒸暑地域で「解」を持ち得るか?」という文言を掲げました。「蒸暑地域」という言葉は、気候区的には沖縄、奄美大島あたりを対象とするものでしたが、今夏の東京・名古屋・大阪・福岡はいうに及ばず、いわゆる「4地域」以南の地域は、押しなべて「蒸暑地域」といっていい状態にあるように思われ、あえてこの言葉を掲げたのでした。

「蒸暑地域」は、明らかに北上しています。都市の温度推移を調べると、そのことは瞭然としています。
この言葉を用いるにあたっては、日本の第一線の研究者何人かに相談しました。ある先生は、「問題ない」といわれ、思わず「今まで北のことばかりやってきたからなぁ」と言われました。驚いたのは、わたしでした。「蒸し暑さ」に、現代住宅は、本気になって立ち向かってこなかったのです。

断熱・気密のいい家は、エアコンを入れると、すぐに冷気が身を包んでくれます。ここ30年の住まいの性能向上は目覚ましいものがあります。けれど、もしエアコンのスイッチを入れなかったら、たちまち灼熱に襲われます。

PLEAのシンポジウムは、このテーマに正対することになったのです。
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# by sosakujo | 2011-08-30 10:59
PLEA in JAPAN
PLEA in JAPANを、以下の内容で準備しています。


Passive and Low Energy Architecture
現代住宅は、蒸暑地域で「解」を持ち得るか?

9月28日(水)
13:30~17:00
東京・有明ビッグサイト
会議棟6F 609号室

解題 
小玉祐一郎(神戸芸術工科大学)

ゲスト
国立シンガポール大学
ヨハネス・ウイドド

パネラー
宿谷昌則 都市大学東京
梅干野晃 東京工業大学
塚本由晴 東京工業大学
小泉雅生 首都大学東京
三浦秀一 東北芸術工科大学
久保田徹 広島大学

まとめ
吉野博 東北大学

進行
武山倫
郡裕美

主催
PLEA in JAPAN準備会
後援
(社)日本建築学会
(社)日本建築家協会
協賛
YKK AP株式会社
(株)木の繊維
(株)ナガイ
あいもり(株)

登録申し込み事務局
www.bionet.jp
tel 053-476-1300
町の工務店ネット内 

3.11後、20世紀型のエネルギーや資源循環システムが大きな転換を迫られている。殊に、蒸暑地域の都市において、どういう「解」を持ち得るのか。PLEAのコンセプトが有効であるためには、今何を、どうすべきなのか、改めて問い直す機会としたい。     
小玉祐一郎(PLEA国際会議元副会長)

国際ネットワークPLEAは、ほぼ毎年、
国際会議を開いています。日本では19
89年に奈良で、1997年に釧路で開
催されています。
今年は7月にベルギーで第27回目の会議
が開催されました。
新世紀から12年目を迎え、未曾有の大
震災を経験し、PLEA的な方向が切実
さを増しています。「PLEA in JAPAN」
に向けて、新たな一歩を踏み出します。

プログラム
冒頭、PLEA国際会議のボードメンバ
ーである小玉祐一郎が、今の状況に立ち、
解題を試みます。
続いて「パッシブでローエネルギーなデザ
インとはなにか」をめぐって、6人のメン
バー(宿谷昌則:都市大学東京.梅干野晃:
東京工業大学.塚本由晴:東京工業大学.
小泉雅生:首都大学東京.三浦秀一:東北
芸術工科大学.久保田徹:広島大学)によ
るパネルディスカッションを行います。司
会は岩村和夫(都市大学東京)が務めます。
ゲストとして、inTAの議長で、国立シ
ンガポール大学教授ヨハネス・ウイドド氏
を招聘しました。
まとめを吉野博(東北大学)が務めます。
進行は武山倫、郡裕美。
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# by sosakujo | 2011-08-27 02:57
夏の合宿勉強会
仙台で、町の工務店ネット・夏の合宿勉強会を開きました。21日に、被災地と建物見学。22~24日は温泉に籠もっての勉強となりました。82名の参加者があり、大いに盛り上がりました。

今回の勉強会では、「蒸暑地域の住宅」を大きなテーマにしました。
これまで、建築気候区ということでは、「蒸暑地域」は沖縄、奄美大島あたりとされていましたが、今夏の東京・名古屋・大阪・福岡などの蒸し暑さは、「蒸暑地域」そのものというほかなく、現代住宅が、その「解」を持っているかと言うと疑問です。

断熱・気密性能は、確かにレベルアップしました。エアコンのスイッチを入れると、冷気がすぐに部屋を包んでくれます。しかし、スイッチが入らないと、たちまち灼熱地獄と化します。自然室温では、とても暮らせない家を生んでしまったのです。

このむずかしいテーマを正面に掲げて、2泊3日、延々とこのテーマでやるのはきつかったけれど、相当、深まりました。調湿機能を持つ材料物性の利用、建築的な手法、マシーンのかしこい利用など、最前線といっていい内容を得られたと思っています。

9月28~30日に掛けて開催される「ジャパンホームショー」(有明ビッグサイト)に出展し、その成果を発表します。
また、9月28日の午後1:00~同会場にて、「PLEA in JAPN」を開催する予定です。近々のうちに、そのプログラムを発表します。
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# by sosakujo | 2011-08-26 11:42
電力抑制下、自然室温で暮らせる家 2.
新しいパンフれっとを作成中です。もう3ヶ月も掛けています。わたしは、スピードで知られていますので、一冊のパンフに3ヶ月も掛けるのは異例のことです。自分でも驚いています。それは3.11の事態を前に、しっかり考えて作らなければならない、という思いが働いてのことです。

今朝、エネルギー自給住宅の部分を書き直しました。これを持って、パンフの原稿は、ようやく終了しました。あとはイラストの仕上がりを待って印刷というところまでたどり着きました。最終的に全40pになりました。

このパンフ、前半に「建築でどこまでやれるか」を掲げ、「自然室温で過ごせないか」という設問を出しました。この部分で悪戦苦闘しました。OEMの荏原さんは何回もシミュレーションを繰り返し、不眠不休の日々が続きました。「自然室温で暮らせる家」は簡単でないのです。

早い話、「無暖房住宅」はあっても、世界を見回しても「無冷房住宅」はありません。事実上、無冷房で暮らしている人は、「無暖房」で暮らしている人より、はるかに多いことは確かです。南方の家は、ほとんどが無冷房住宅です。けれど、「無冷房住宅」を標榜する現代住宅は聞いたことがありません。

北方で始まった高断熱・高気密住宅ですが、夏の自然室温ということでは不利にしか働きません。人体や電気などの内部発熱で、室温が上がるからです。高断熱・高気密住宅は、一度入った熱を逃がさないようになっており、人の体温も、照明や煮炊の熱も、みんな取り込んでしまいます。夏には、カーテンで覆っていても、ちょっとした隙間から入った日射を取り込みます。

つまり、冬に有効に働いた内部発熱は、夏はデメリットに作用するのです。むろん冷房した場合、高断熱・高気密住宅の家が利きがいいのはいうまでもありません。しかし、自然室温で暮らそうとするとそれが最大のネックとなります。
厳密に見ると、断熱性能は建物の内外の熱移動の速度を緩やかにするだけで、建物を暖めたり、冷やしたりするのではないからです。        

夏に室温を下げる代表的な手段は、日除けと通風と換気です。
東京の夏の夜は、日本で最も不快です。しかし、東京の最低気温の平年値は24.2℃です。夜間は、東京でも快適温度の範囲内にあるのです。この時間帯は、したがって内部熱を、通風で除去(排熱)するのが有効です。

今の省エネの数値計算は、主としてQ値(熱損失係数)で計算します。Q値は、窓を閉め切った状態で計算します。この計算法では、通風も緑のカーテンも計算外です。
エコポイントで、省エネ空調機器が対象になっています。通風で涼を得るのが、本来一番の省エネである筈なのに対象外にされています。
熱負荷を低減する機器が省エネなのは、つまりQ値計算が根拠になっているからです。自転車より、プリウスの方がエコ的に評価されるのと同じです。

そんなわけで、Q値を頼りにしたのではラチがあかないことがハッキリしました。
そこで、「閉じた自然室温」ではなく、「開いた自然室温」という、新しい概念を提案することにしました。
Q値計算や熱の物性値だけでなく、自然力を生かして、よき室内気候を実現することを、「自然室温で暮らせる家」と呼ぶことにしました。閉じ切った自然ではなく、自然に開くことによって得られる「自然室温」です。   

風速1mの風に当たると気温が一度下がる」と言いますが、下がったのは体感温度であって、気温ではありません。ウチワや風鈴で涼しさを感じるのも体感温度です。
このあたりを、建築的な仕掛けによってどこまでやれるか、そのことに懸命になって挑んだのでした。(続く)
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# by sosakujo | 2011-07-29 09:36