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小池創作所代表・小池一三のブログです
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津和野にて
津和野に来ています。明日、益田市で「清流高津川の木で家をつくる協議会」の会議があり、その委員を務める関係で出席するのですが、浜松から益田に午前中に着く交通手段がないため前泊しなければなりません。益田市内のホテルの予約がとれず、致し方なく(笑い)津和野に泊まったというわけです。

昨日は、早めに家を出て(早めに出る必要はないのですが)、お昼に津和野に着きました。旅館は、かの福田恒存や、山口一美、吉永小百合さまが泊まったという「よしのや」で、そこに荷物を預けて、カメラと三脚を持って町を散策し、桑原史成写真美術館・安野光雅美術館・森鴎外の旧宅と記念館・西周(にしあまね)の旧居などを訪ねました。町全体がミュージアムのようなものですから、ミュージアム三昧の午後を過ごしたということになるのでしょうか。

桑原史成写真美術館は、ポルポト政権で打撃を受け、混乱の極みにあったカンボジアの写真が展示されていました。桑原史成は、水俣病や筑豊、ベトナムの写真で知られる報道写真の大家ですが、足と目ということを感じました。なかでもカンボジアの売春宿の女たちの写真は圧巻で、そんな写真を展示する美術館が駅前にあるというだけで、この町の民度の高さということを感じました。

西周は、哲学・主観・客観・理性・論理などの訳語を「創作」した人で、これらの言葉を多く用いる者にとって、その旧居は興味深いものがありました。

家屋は当時のままで、東京師範学校初代校長・元老院議員の自宅はこれだったんだと思いました。魯迅の旧宅を、あちらこちら訪ねたことがありますが、魯迅の幼年時代の旧居を紹興に訪ねたときのことを、ふと思い出しました。父である中国の官僚の威勢ということを感じましたが、津和野のそれは、森鴎外も西周の旧宅もそれほどのものではありませんでした。

太宰治の津軽金木の旧宅よりも、はるかに小振りなもので、派手だったのは、隣の長州の山縣有朋の旧邸(目白の椿山荘など)ぐらいのものだったのかも知れません。
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by sosakujo | 2009-11-26 05:56
伊勢・せこ住研さん
伊勢の隣に玉城町という町があります。松坂と伊勢の間の町です。
連絡ありがとうございます。人口 15,310人、世帯 5,055世帯の小さな町です。せこ住研(代表/世古欽史さん)は、この町に拠点を置く工務店です。
先週、長期優良住宅の二棟目の建物が完成し、建物見学会を開かれたところ、土日の2日間で140家族の来場者がありました。140人ではなく140家族です。平均3人とすると400人を超えます。

「来場者が多すぎると、これはこれで困ったものです。何組かはお話もできず待ちきれずに帰られました。 」と世古さんは嬉しい悲鳴を語ります。
この工務店は、いわゆる「行列ができる工務店」の一つですが、それでも不況が深刻なこの時期の盛況ぶりは大きな驚きです。

さてさて、何が違いを生んでいるのか。
一つは木材へのこだわりが挙げられます。一軒の家に用いる木材の量が半端ではありません。これは尾鷲ひの木をはじめとする、森林王国三重県の地の利が生かされています。豊富な良材が安価に入手でき、それを自社倉庫、山の倉庫などにストックし、乾燥に十分な時間を掛けたものだけを用いられています。
また、この工務店の歴史をみていて気づいたのは、よくある会社の沿革が、建物に用いる仕様の内容変更で占められていることでした。スゴイ積み重ねの歴史で、この誠実で徹底した取り組みが、地域での信用を培養してきたのだと思いました。

12月2日(大阪)・3日(東京)で開催される、町の工務店ネット主催の「工務店セミナー」に、世古さんに登壇いただきます。たのしみでなりません。
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by sosakujo | 2009-11-19 07:23
府内町家の特集、「びお」に。
今朝の更新で、大分・府内町家を「びお」の特集で取り上げました。
写真は。、市川かおりさんの撮影によります。朝から夕景までの正面からの建物が美しくて、いいですね、という電話が何人かからありました。なかには「芸術的過ぎて」という声もありました。

いま、このモデルハウスの看板をデザインしています。場所が大通りに面しているので、看板だけでお客がよってくるとか・・・。このモデルハウスの横に事務所があって、その横に、これから「ウッドストック」をつくります。大分県の「山」の拠点の役割を果たす施設になります。たくさんの展示物の制作があり、今後のよき例になればとリキが入っています。

大分県の「山」とは、「町」との関係を、これまでにないやり方で進めたいと、構想を立てています。

先ずは、「びお」特集をご覧下さい。
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by sosakujo | 2009-11-17 12:49
映画三昧
この土日に、二つの原稿を書きながら、土曜日には映画館に「ゼロの焦点』を観に行き、7本のDVDを借りてきて、そのうち6本(ぼくの記録は一日8本。このときは後頭部が痛くなった)を観ました。新作で 『相棒・鑑識・米沢守の事件簿』、あとは旧作で、テレビで放映された『ゼロの焦点』、松本清張シリーズの『二階』向田邦子の映画の『阿修羅のごとく』、それから『電車男』と『100万円と苦虫女』の5本です。

おもしろかったのは、準新作の『電車男』、『100万円と苦虫女』の2本でした。
今の時代性というか、若い人の感覚を知ることができました。前者はネット社会の好ましいあり方(話が出来すぎの間がりますが)を、後者は自筆のハガキや手紙が持つ往き交いの関係に、途絶えた姉弟のコミニュケーションの回復を見ました。視野狭窄という点は共通していますが・・・。

映画館で観た『ゼロの焦点』は、新聞評がよくて、これは劇場に足を運ばないわけにはいかないと思って出掛けましたが、この映画、ぼくはあまり感心しませんでした。エンターテイメントたろうという作為が目立ち、どうも嘘っぽいのです。その当時の報道写真を映し出してリアリティを持たせようと懸命なのは分かりますが、それも作為的でいただけません。殊に懲りすぎの衣裳が問題でした。
新聞の映画評はそこを褒めていましたが、ぼくには野村芳太郎監督でやられたものの方がリアリティがありました。あれは恐い映画でした。
DVDで観た『ゼロの焦点』は、舞台を現代に移して描いているのですが、橋本忍・山田洋次の脚本にも関わらず、テレビドラマの域のものでした。
エンターテイメントということで言えば、『ゼロの焦点』に比べ、最近の映画では『劍山』や、『沈まぬ太陽』の方がよかったと思います。忙中閑あり、これで結構映画館には足を運んでいるのです。

松本清張の小説は、中学生の時から愛読していて、たいがいのものを読んでいます。『ゼロの焦点』は、『点と線』『眼の壁』『時間の習俗』などと並ぶ初期の推理小説で、ドキドキしながら読んだものです。
松本清張から、ぼくは社会が持つ不可解さを教えてもらいましたが、多作によるものなのか、推理小説としておかしい箇所があって、それを見出しては楽しんでいました。
『ゼロの焦点」では、亭主の失踪を扱い、現地妻の家から旅行鞄だけ持って忽然と姿を消したはずなのに、主人公禎子が住むアパートに、たくさんの行李が送られてきます。禎子は、その本を片付けながらハラリと落ちる二枚の写真を手にするのですが、これはどうみても辻褄が合いません。金沢での住まいは、現地妻の家てあり、その家から亭主は突然消え、自殺するという設定です。となると、そんなたくさんの行李を金沢のどこに置いていて、どこから送ったのかということになります。
松本清張の小説では、一度亡くなった人間が、また登場することがあって、再販されるたびに訂正されますが、初版本や雑誌に掲載されたものには、そんな瑕疵が見出されます。

新作の『ゼロの焦点』では、中谷美紀と鹿賀丈史の演技に迫力を感じましたが、その演技は大仰が過ぎたものでした。『電車男」の中谷美紀はよかったと思います。『嫌われ松子の生涯』で女優を開眼したといわれますが、彼女のものでは、素直な感性でやられたものの方が、ぼくにはしっくりきます。『ゼロの焦点』では、『嫌われ松子・・・」と同じようなアングルが目立ちました。

『100万円と苦虫女』の蒼井優にはびっくりしました。テレビのCFでは見知っていましたが、映画でみるのは初めてで、こんな女優が登場したのですね。今の若い人のものの感じ方がよく伝わりました。秀逸です。
この女優が悪女をやったら恐いでしょうね。
声が小さく聞き取れないのが難ですが、この映画だけなのでしょうか。舞台では、『オセロー』のデスデモーナを演じているので、あの声ではデズデモーナはむずかしいと思うのですが・・・。出世作といわれる『フラガール』をとりあえずDVDで借りて観ることにします。
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by sosakujo | 2009-11-16 06:40
森繁久弥のこと
森繁久弥が亡くなりました。
森繁の演技を特別に好んだわけではありませんが、ラジオの『日曜名作座』は好きでした。朗読の妙味ということを感じました。
もう一人の朗読の名手といえば、わが師匠の宇野重吉ですが、森繁のそれと比較すると、同じように渋みを感じさせ、とぼけた味も似ているのですが、ぼくの耳には、まったく違うものとして残っています。
それぞれに魅力的ですが、宇野のそれには福井の田舎(濃密に日本)があるのに対し、森繁のそれはオホーツクの老人を語っていても、織田作之助を読んでいても、どこかアジア的でした。森繁が満州に長くいたことが、身体から抜けないからだと思われます。

森繁は大正2年(1913年)の生れです。
この年は、実はわたしの母が生れた年でもあって、母は生前「森繁久弥と同じ年に生れたのや」と幾度か言っていました。森繁96歳で亡くなりましたが、わたしの母は92歳で亡くなりました。森繁が亡くなったということは、母の思い出の一つを失ったようなもので、そのことに寂しさを感じました。

森繁が亡くなって、67歳の次男がテレビのインタビューに出ていました。森繁の風貌に似ていて、話もとてもよくて、なにやらホッとしたものを感じましたが、67歳だというフリップをみて、こんなに年を取った息子がいたことを知り、自分も60歳を超えていることを改めて感じました。

母と森繁が生れた大正2年は、国際的には第一次世界大戦が勃発し、ロシア革命が起こりました。国内的には米騒動が起こった年です。それから96年経つわけで、若い頃、明治100年と言っていたけれど、大正100年がもうすぐ来るのだと思いました。
先だって岩手の遠野に行った折、『遠野物語』が発行から100年になることを知りましたが、それ以上に身近に100年ということを感じました。

森繁は年を取って「忘れることは素晴らしい」と言っております。普通は、耄碌したことを悟られまいと、そんなことは言いません。年寄りは、若い頃の思い出を語ります。よく覚えているだろう、というふうに。自分を証明できるのは、思い出話であるかのように。
この点、森繁が言う「忘れることは素晴らしい」は、異例の言葉だと思いました。忘れるとは、男と女の関係も、若い頃の諍いも何もかも彼方に去るわけで、それを「素晴らしい」というのです。達意のものの見方というべきです。
合掌。
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by sosakujo | 2009-11-12 14:15
深夜に記す
深夜に起きて文章を書いているとき、魯迅のことが、時折、ふっと頭をよぎります。

魯迅には、そのものずばり『深夜に記す』という文章があり、『花なきバラ』、『忘却のための記念』『「フェアプレイ」はまだ早い』などと並んで、魯迅の評論のうち、繰り返し読んだ文章です。

「打落水狗」、水へ落ちたイヌは打つべしという有名な言葉は、『「フェアプレイ」はまだ早い』に出てくる話です。フェアプレイ精神は道義をもった相手にのみ発揮されるべきものであり、道義もへったくれもない相手にフェアプレイは必要ない、と魯迅は言い切ります。
「たとえば、コレラ菌などにしても、繁殖は早いが、その性格は実にまじめである。だからといって医者は、それを決して見放しにしてはおかない」
というのです。この魯迅の文章は、当局の苛烈な弾圧を受け、刊行物は次々に禁止せられ、地下出版を余儀なくされる状態で書かれたものでした。容赦のない、寸鉄人を刺す筆致に、当時、魯迅が置かれていた境遇がうかがわれ、その理性の煌めきに、ぼくは感銘を覚えたのでした。

暗喩に満ちた魯迅風に書きます。
昨日、古い「友人」に会いました。その「友人」の人相が悪くなっていることにギョッとしました。人の顔は、経てきた生き方によって変わるものだと思いました。人に打撃を与えたり、貶めたり、仕事を横奪したりすると、それは心の奥底に向って、ブーメランのようになって本人に返って行くのです。道義を捨て去ると、人が人相骨柄まで悪くなるのは、そのためです。悲しいことです。
その「友人」が、かつての清しい人柄に戻ってくれることを望むものです。

このようなことは、実は東西古今の文学に、あまた描かれていることです。人生の淵を覘きたくて、人は本を読むのかも知れません。

この頃、本を読んできたことが、自分を支えてくれていることを感じます。
魯迅だけでなく、チェーホフも、あるいは漱石や賢治や堀田善衛や木下順二や加藤周一も、自分の血のなかを流れているように感じます。
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by sosakujo | 2009-11-11 02:15
12/2.3 工務店セミナー
このところ、町の工務店ネットがらみのイベントの紹介ばかりで、おもしろみに欠けるかも知れませんが、前原国交相への「提言書」が、あちらこちらで話題になり、くわしい話を聞きたいという声が多いことから、急遽、工務店セミナーを開催することになりました。
この催しのお知らせを「びお」で行ったところ、早くも参加申し込みのFAXをたくさんいただいています。
昨日、工務店あてにダイレクトメールでお知らせし、新券ハウジング・日本住宅新聞にも、次回発行分に広告を掲載しました。
工務店セミナーの詳細は、下記の通りです。


町に「緑の時代」をつくる!

CO2 25%削減時代の家づくりは、いかにあるべきか?
「日本に健全な森をつくり直す運動」(委員長/養老孟司)が動き出しました。森(林業)と町(建築)が連携をつよめ、「木の家」を大きく普及することが、“景気”も、“エコ”も、“暮らし” もよくする決め手です。町を「緑の時代」へ

12月2日
13:30〜16:45   
大阪/中之島公会堂(大阪市立中央公会堂)
※同時開催「大阪町家」建物見学会。午前9時〜12時
●参加費 セミナー1万円/人 見学会 3千円/人

12月3日
13:30〜16:45
東京/有楽町・東京国際フォーラム
●参加費 1万円/人
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お話Ⅰ
「日本に健全な森をつくり直す委員会」が日本の山を変えます。
「工務店もしっかりと足並みを揃えてね」(天野)
天野礼子(作家/「日本に健全な森をつくり直す委員会」委員)
“長良川河口堰”で知られる天野礼子が“緑の時代“を展望します。

お話Ⅱ
提言書「若者よ、半世紀をかけて住宅をつくろう!」が、
政治を揺り動かしています。大きな気宇を持って挑もう。
小池一三(町の工務店ネット代表)
話題沸騰の“提言書”の内容と見通しを、分かり易く解説します。

お話Ⅲ
事例研究①/グッドデザイン賞受賞「博多・現代町家」の
設計手法をきっちりと、絵解きします。
趙海光(建築家・ぷらんにじゅういち)
グッドデザイン賞を導いた建築家による設計プレゼンテーション。

お話Ⅳ
事例研究②/庭に自生種の樹木や草花を植える
「一坪里山(ターフ)」の運動を開始します。
田瀬理夫(ランドスケープ・プランタゴ代表)
桔梗までが絶滅危惧種に。工務店による生物多様性の取り組み。

お話Ⅴ
事例研究③/長期優良住宅で、安定受注が得られています。
先進工務店による実践報告
世古欽史(伊勢・株式会社せこ住研代表)
長期優良住宅で安定受注を得、着実に業績を伸ばしています。
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by sosakujo | 2009-11-11 01:49
新しい「長期優良先導的モデル」に採択されました
いま、宮崎の日向におります。

昨日まで、大分の「府内町家」を舞台にして、「現代町家塾」を開いていました。
大阪から瀬戸内海フェリーでやってきた世古さん、富山から列車を乗り継いでやってこられた葉勢森さんなど、60名の参加者による「塾」でした。
今回の「塾」はランドスケープの田瀬さんが加わったこともあり、また甲府の小沢建築工房の小沢さんも駆けつけられコメントをいただきました。完成したばかりの建物が持つ色香が漂っていて、否が応でも気分は昂揚し、,熱気でムンムンとし、これまでに類例のない刺激的な「塾」になりました。 
伊豆の「塾」から2年、今秋の「博多・現代町家」のグッドデザイン賞受賞を経てここに至り、ようやく一つのカタチになりつつある、というところでしょうか。

日向へは、小弁野工務店さんにお寄りするためにやってきました。
「塾」の会場となった別府から車に揺られて2時間、大分-宮崎の県境を車で越えるのは初めてです。
佐伯の山あたりが分水嶺になって、川が宮崎側に流れていることが分かり、ぼくにはこういうことが、たまらなくうれしいのですね。

延岡を過ぎたあたりで、小弁野さんが2年前に建てられた家を拝見しました。
小弁野社長の実直な人柄をよくあらわした平屋の建物で、奇を衒うことなく、住まい手の「普段着」の家を、丁寧に造られていて好感を持ちました。工務店は、すべからくこういう家をベースに仕事をすべきで、よきお手本になる家でした。
玄関からの通り土間に、その家の馬小屋にむかしあった古いテーブルが置かれていました。新しいテーブルを買おうとしていたお施主を小弁野さんが説得されて土間に置かれたわけですが、お茶をいただきながら、そのことがひとしきり話題になりました。お施主はこのことをとても気に行っておられて、改めて、家が持つ物語性ということを感じました。

ホテルに戻ってwebを開いたら、国交省から、新しい長期優良住宅先導的モデルに採択された、との吉報が入っていました。 
今回の応募では「一坪里山」を提案しました。自生種の樹木や草花が次々に「絶滅危惧種」に指定されるなかで、家の庭を「種の保存」をはかる最前線にしようという試みです。
新築部門での申請応募は134件、そのうち24件が採択されました。かなり狭き門でした。

来年は、生物多様性条約締結国会議(COP10)が開かれます。生物多様性とは、外来種・自生種併存、何でもありではなくて、それぞれの地で、それぞれの「種の保存」をはかることです。地球温暖化で寒冷地が暖まっていいという、地球温暖化の議論と同じで、こういう誤った認識が意外と巾を利かせています。
多くの都市公園は、すでに壊滅的にやられていて、もう家の庭しかない、という危機感を植物の専門家はいいます。
今回の「府内町家」では、そのための「一坪里山」をデッキにカセット化する手法が、田瀬さんから披歴されました。また、昨日の九州地域会では、九州の植栽リストが発表されましたので、田瀬さんの手法を実効せしめるのは、各工務店がいかに自生種の樹木、草花を育てられるかに掛っています。

作家の宇野千代さんは、晩年、自宅の庭で「雑草(田瀬さんは、雑草という草はないといいます)」を育てられ、その酔狂を嬉々とされるエッセイを書いています。
わたしの「塾」での話は、この「酔狂」を、みんなでやろうというものでした。

今日は、小弁野工務店の建物を何軒か見せていただき、社員の方々と懇話会を開き、夜に宮崎市に入り、明日は建前を終えた、谷口工務店さんの現場に赴きます。
「地域住宅推進事業モデル」として建てられている建物です。     
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by sosakujo | 2009-11-06 03:52