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小池創作所代表・小池一三のブログです
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<   2007年 09月 ( 8 )   > この月の画像一覧
町の工務店ネット秋のイベント
  町の工務店ネットの、この秋のイベントが発表されました。
  全国縦断、連続的・連鎖的に開催!秋の懇話・説明会というもので、まだ、町の工務店ネットに登録されていないところを対象としたイベントです。マンツーマンでお答えするイベントということですので、多くの工務店の方々の参加が得られるといいですね。

  10月5日(金)
  羽根建築工房の建物見学会 in 西宮
  レーモンドの、あの傑作「夏の家」を再築しました。

  10月12日(金)
  コスモホームの家づくり見学会 in 名古屋
  業界紙などでも評判の見学会手法を、具体的に学べます。

  10月17日(水)
  ばんだい東洋建設のソーラーハウスを見学する会
  雪深い会津で取り組んで15年。その到達点をご覧ください。

  10月20日(土)
  建築家村松篤による最新のソーラーハウスを見る会
  ソーラーのメッカ浜松で、美しいソーラーハウスの姿をお見せします。

  10月23日(火)~24日(水)
  秋山東一:東一ハウス勉強会
  システム住宅研究 ①
  フォルクスハウスの設計者と共に、システム住宅の現状と、今後を展望。
  滋賀県信楽・平野住建の家づくりを見学しながらの勉強会です。 

  11月8日(水)
  ツキデ工務店の家づくり見学会 in 京都
  伝統に根ざした京都ならではの家づくり、新和風住宅の見学会

  11月17日(土)
  九州 住まいの予防医学フォーラム
  木と食をテーマにします。松下生活研究所とのコラボレーション。

  11月14日~16日(金)
  ジャパンホームショー出展 in有明
  ヤマトタテルの会とのコラボレーション。M's設計が吉野杉・実大モデルを出展


  12月6日(木)~7日(金)
  れんれんゼミ in 浜松
  システム住宅研究 ②
  ムク材の最適金物を徹底解剖します。
  入政・水崎建築を建物見学します。
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by sosakujo | 2007-09-29 08:07
京町家の事務所
  町の工務店ネットの事務所ができました。協同組合もくよう連と同居の事務所で、京町家を改装した事務所です。場所は、東山五条(昔の馬町電停前)にあり、河井寛次郎記念館の4軒となりです。清水寺の近くと言った方が分かりやすいかも知れません。
  小さな建物ですが、二階にも部屋があって、近々奥村昭雄・まこと夫妻が泊まられるということで、宿屋ではありませんが、貸布団を借りれば泊まることも可ということです。
  このあたりは、ぼくの少年時代の(遠征した場合の)遊び場でもあって、何とも懐かしい土地です。ぼくの母親は清水寺の産寧坂(円山公園に通じる坂。名前の由来は、清水寺の子安観音への参道であったことから名づけられた)で生まれてもいます。
  括弧付きで遠征した場合、と書いたのは、めんこ・ビー玉の勝負事で遠征したのであって、いうなら道場破りのような対象の土地であったわけです。学区違いの子どもたちに取り囲まれながら、殺気立った空気のなかでの勝負でした。ポケットに入りきらないほどのめんこを勝ち取り、意気揚々と引き上げたものです。こういう場合、ちゃらちゃらしていたり、気後れすると喧嘩になりますが、腹を据え、顔を見回しながら堂々と引き上げれば喧嘩になりません。要するに気魄勝ちというやつです。団塊の世代がつよいのは、そんな時代を、そんなふうに過ごしたからかも知れません。
  いま訪ねると、あのあたりの路地は狭く感じられます。昔のままの地域なので、今とのスケール感の違いが、よく分かります。今は事務所の周辺で子どもを見掛けることは少なく、年寄りの多い町に変わっていて、田舎だけでなく、街中でも老人社会が進行していることが実感されます。
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by sosakujo | 2007-09-27 14:10
武蔵工大の市民講座
  武蔵工業大学で、街と農と食の関係を考える市民講座が開かれます。その講師の一人として『住まいを予防医学する本』にちなむ話をすることになりました。ぼくの登板は最終回の12月8日ですが、参加者に配布される資料は先に印刷されるので、大急ぎで原稿をまとめて、昨日お送りしました。
  この講座の企画は岩村和夫さんが立てられていて、その内容は後に掲載しましたが、なかなかのもので感心しました。
  ぼくは学者ではなく、あえていえば奔走家というような仕事なので、たいした話はできませんが、精一杯努めようと思います。


武蔵工業大学環境情報学部
平成19年度市民講座のご案内
街と農と食の関係を考える

~健康に暮らすための環境情報~
■趣  旨:
近年、少子高齢化社会に関する話題が絶えません。なかでも、食生活やライフスタイル、そして居住環境の急速な変化から、体や心の健康の問題が多くの人たちの重大な関心事となりました。日本は長寿の国として知られてきましたが、今後どう変わっていくのか、そしてどのような「生活の質」を伴う高齢化社会なのかが問われています。そこで、9回目を迎える本市民講座の今年の主題を、受講者の方々の希望も多かった「住まいと健康」としました。
しかしながら、一口に「健康」と言ってもその切り口は衣・食・住をはじめ様々です。市民講座では本環境情報学部の主戦場である「環境情報」に的を絞り、私たちの身の回りの居住環境と私たち自身の健康に視点を当ててみようと思います。特に「住まい」や「まち」の近代化とともに、そこで働き、生活する私たちの「健康」は、かつてなかった様々な新たな問題に直面し、右往左往してきました。そして、「シックハウス」に代表されるような社会問題に発展しています。もとを辿れば産業革命時代に遡る問題ですが、住まいの内外からまち、地域レベルまで、様々な原因と結果が複雑に結びついています。
以上の観点から、<第1部>では「まち」と「健康」に関わる問題に迫ります。次いで<第2部>では、より身近な「住まい」と「健康」にかかわる仕組みや課題を明らかにするとともに、その対策や試みの事例等について具体的に解説し、参加者の皆さんと共に考えてみたいと思います。
■ 主   催: 武蔵工業大学環境情報学部    ■ 後   援: 横浜市
■開講日時: 平成19年10月6日(土)~12月8日(土)
          13:00~16:00 <全8回16講義>
■場   所: 武蔵工業大学横浜キャンパス/2号館情報メディアセンター2階:プレゼンテーションラボ
■講義予定 (一部変更の可能性がありますことをお含みおき下さい):

<第1部>まちと健康
第1回10月06日1.1 講座概観:
岩村 和夫/本学教授1.2生活と健康:
久保 哲也/本学講師
第2回10月13日2.1縮小する大都市の未来像:
大野 秀敏/東京大学大学院教授2.2大江戸健康事情:
石川 英輔/作家
第3回10月20日3.1欧州の都市が臭かった頃:
室田 昌子/本学准教授3.2 産業革命と田園都市:
岩村和夫/本学教授
第4回10月27日4.1ヒートアイランドと健康被害:
坂部 貢/北里大学教授4.2 コミュニティと心の健康:
山路清貴/本学非常勤講師
<第2部>住まいと健康
第5回11月10日5.1室内環境と人体:
宿谷 昌則/本学教授5.2 室内環境と頭の働き:
田辺 新一/早稲田大学教授
第6回11月17日6.1 シックハウス症候群:
坊垣 和明/建築研究所主席研究員6.2 エコハウスづくりの顛末:
小林 光/環境省大臣官房長
第7回12月01日7.1 ガーデニングと園芸療法:
グロッセ・世津子/みどりのゆび代表7.2 住まいと人の寿命
星 旦二/首都大学東京教授
第8回12月08日8.1 住まいを予防医学する:
小池 一三/小池創作所代表8.2 事例紹介・講座のまとめ:
小池+岩村

■ 受講料:5000円 (資料代込み:但し、本学学生・教職員は無料)
■ 定 員:100名(お申し込み先着順)
■ お申し込み締め切り日:平成19年9月24日(月)
■ 修了証:6回以上御出席された受講者の方々には、本講座修了証をお渡しします。

■ お申し込み・お問い合わせ先:
武蔵工業大学環境情報学部市民講座係(担当:金谷 朗子)
〒224-0015 横浜市都筑区牛久保西 3-3-1
Tel. 045-910-2500, Fax. 045-910-2600
E-mail: yc.office@yc.musashi-tech.ac.jp; URL http://www.yc.musashi-tech.ac.jp
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by sosakujo | 2007-09-27 13:25
金山町訪問記
  森里海の会で金山町を訪問しました。15年ぶりの訪問でした。
  15年前、この町の中学校を奥村昭雄さんと益子義弘さんが設計されて、その関係で、つごう4回ほど訪問しました。緩やかなラインを描いた南側からの姿は、何も変わりなくて、15年の時間の経過を忘れてしまい、当時の記憶が次々と蘇りました。この学校の卒業生ではないけれど、学校建築は、遠い記憶を運んでくれるものですね。
  金山町は、地元の金山杉を用いた金山型住宅を町を挙げて奨めていて、全住宅の34%を占めるに至っているとの報告がありました。これだけの数になると、町の景観をかたちづくるものだということが分かりました。建築家(たとえば林寛治さんの設計)による仕事も幾つかあって、それがアクセントになっていて、全体のデザイン性を引き上げているようにも思いました。
  季刊誌『住む』で連載している「森里海ものがたり」で、このあたりのことは、ちゃんと書こうと思っています。
  今回の旅は、金山町から最上川を下って、羽黒山に登り、酒田の町が終着点というものでしたが、ぼくの方は、そのまま帰ることなく、仙台で用意しているフォーラムのために仙台に足を延ばし、続いて新潟の長岡に回って、高田建築事務所の「摂田屋の家」(48区画の団地)を訪問しました。かなりハードな行程でした。
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by sosakujo | 2007-09-25 15:34
森里海in山形
  香川・菅組の菅徹夫さんから、森里海in山形の参加申し込みが、わたしのブログへのコメント欄にありました。それは
  「今回も参加させていただこうと思っています。土門拳記念館も楽しみにしています。それにしても「森里海」はどこに着陸するのでしょうか?」
  というもので、森里海の行方をご心配されています。これに対してぼくは、
  「どこに着陸するかは考えていません。小川未明に『時計があったってなくたって、この生活にかわりはないではないか』という言葉があります。ひとつぐらい、のんびりとかまえて取り組むことがあっていいのでは、と思っています。それでいて、繰り返していくうちに、自然と何かが育っている、そんなふうになるといいと思っています」
  と同じ欄に返事を書きました。分かったような分からないようなご返事で、菅さんは、戸惑われたかも知れません。
  この取り組みを、宇都宮・吉田工務店の吉田悦男さんは「旅行」といいます。吉田さんらしい割り切り方ですが、「旅行」は非日常なので、非日常を体験することで、日常の仕事に目が向けば、それはそれで意味のあることです。
  森里海という言葉は、京都大学フィールド研究所が最初に用いました。フィールド研究所は、年末になると時計台の中にあるホールで、毎年一回大きな集会を開いています。わたしもパネラーとして参加しましたが、この集会を除いて、森里海の概念構築を進めたり、新学問として確立をみたりという動きはみえません。集会のあとに開かれる交流会では、京大のメンバーと学際的な学会をつくりましょうよ、と意気投合するのですが、具体的には動いておりません。
  この概念が、これからの日本に必要なことはみんな分かっています。それしかないと考えているほどなのに。では何をどう進めるかというと具体性を欠いています。
  菅さんのご心配は、まさにそこを射当てておられて、実は赤面ものなのですが、では意味がないかというと、わたし自身は意味を見出しています。

  今回のゲストは、金山町杉沢集落在住者であり、『十三戸のムラ輝く』の著者、栗田和則さんです。わたしは1991年~1992年にかけて、頻繁に金山町を訪ねています。奥村さんと益子さんの設計による金山中学校の取り組みを追っての訪問でした。金山町は、日本で最初の情報公開を実現した町です。今回は15年ぶりの訪問となります。
  栗田さんが住まれる杉沢集落は、この金山町の最深部にある集落です。毎年冬には2メートルもの積雪に覆われ、旧い建造物があったり、絶景の山や何やがあるという集落ではありません。しかし、別の角度でこの集落をみると、グリーンツーリズムのメッカといわれる成果を挙げておられます。それは何なのか、じっくりとお聞きしたいと思っています。
  栗田さんが、哲学者の内山節さんを招かれて、もう10年以上勉強会を開いておられるのも興味深い話で、杉沢集落に、ほかでもない哲学者を招かれているところに、ぼくは凄みを感じています。本質とか、原理とか、思考法とかを磨きながら、具体に取り組んでおられるわけですから。
  内山さんがいわれる、「グローバリズムはローカルを解体する」のに対して、解体されずにムラを保持されている秘密がみられたら、今回の塾は成功だと思います。

  あの金山中学校がどんな風なのか、それも興味津々です。あの当時、総務課におられて面倒をお掛けした松田貢さんが、現在町長を務めておられます。
  
  町の工務店ネットが発行する季刊誌『れん』が月末にでます。
  季刊誌『住む』07秋号が発行されました。この二つに宮古島の渡部さんご一家の家のことを書きました。
  建築家の伊礼智さんが『住まいを予防医学する本』の感想を書いてくださいました。
  自分では気づかない、おもしろい指摘がなされていました。

  いまから、山形に行ってきます。金山-最上川-羽黒山-酒田から、仙台に回って24日に戻ります。旅先で書かなければならない原稿が溜まっていて、それが憂鬱ではあります。
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by sosakujo | 2007-09-21 06:56
『犬を連れた奥さん』
  チェーホフの話を続けます。
  ぼくのはじめてのチェーホフ体験は『犬を連れた奥さん』です。16歳の年でした。岩波文庫本で読みました。この文庫本を手にした動機は、この本を先輩の女性が読んでいて、ふと涙を流している場面に遭遇してしまったからでした。ぼくは、この先輩女性に好ましい印象を抱いていました。微笑の美しい人でした。  
  文庫本のタイトルがふと目にとまり、そんなに哀しい小説なのかと思って、さっそく本屋に行って読みましたが、これを読んで何故に先輩女性が泣けるのか、そのときは理解できませんでした。多分、この少女の周辺で、思い患うことが何かあったのでしょうね。そういうとき、チェーホフを読むと涙腺がつい弛むことを、後年、ぼくも体験しています。
  『犬を連れた奥さん』は、映画にもなっています。映画のタイトルは『黒い瞳』でした。監督は、ニキータ・ミハルコフ。主演はエレナ・ソフォーノワとマルチェロ・マストロヤンニで、ロシア人の人妻に恋をしたイタリア男の物語という話になっていて、音楽的な映像を美しいと思いましたが、マストロヤンニの映画という印象が残っています。
  マストロヤンニといえば、ソフィア・ローレンと共演した『ひまわり』が印象に濃く、どっちつかずの男を演じると、この役者の右に出るものはいない(日本には成瀬巳喜男に使われた森雅之がいましたが)といわれますが、ぼくにはこの役者のバターのニオイがいつも気になり、むせかえってしまいます。
  この映画の印象も、マストロヤンニの顔ばかりが思い出されて、チェーホフの映画としてはルイ・マルの遺作『42丁目のワーニャ』(『ALWAY三丁目の夕日』は、このタイトルのパクリかな?)の方がいいと思います。
  いずれにしても、好まれるチェーホフは哀しみであり、ロマンスであって、井上ひさしがボードビルとしてのチェーホフを描こうとしながら、結局、タイトルを『ロマンス』としたところに、チェーホフその人が望まないチェーホフがあるようです。
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by sosakujo | 2007-09-07 07:56
チェーホフを描いた『ロマンス』
  こまつ座による『ロマンス』というお芝居が、今月30日まで世田谷パフリックシアターで上演されています。先月、出張のついでに観て来ました。作は井上ひさし、演出栗山民也、チェーホフの生涯を描いていて、井上ひさし一連の人物劇(ぼくはこれまで宮沢賢治、樋口一葉、太宰治のものなどを観ています)の一つとなるものです。
  チェーホフを演じるのは4人の役者で、少年・青年・壮年・晩年と演じわけます。チェーホフの妻のオリガ・クニッペルを大竹しのぶ、チェーホフの妹のマリア・チェーホワは松たか子ですが、この6人の役者が、モスクワ芸術座のスタニスラフスキーだの、ダンチェンコだの、またトルストイだの、チェーホフのボードビルに出て来るかみさんだの(一種の劇中劇になっています)を演じていて、この変身の連続を結構楽しめますが、煩くもあります。
  ぼくはチェーホフとの付き合いは、かれこれ50年になり、膨大な数の短編小説も読み込んでいますので、チェーホフの本質はボードビルにあるという井上ひさしの捉え方は、うなづけるものがありました。ドラマの一景は、6人の役者たちが『かもめ』も『ワーニャ伯父さん』も『三人姉妹』も『櫻の園』も、みんなボードビルだと歌うことから始まります。チーホフの四大戯曲をボードビルと括る大胆さは、井上ひさしでなければ描けなかったことだと思います。
  チェーホフは喜劇を描いたのに、モスクワ芸術座(ぼくは来日したモスクワ芸術座の『三人姉妹』を観ています)の演出は悲劇にしてしまいました。日本のチェーホフ劇は、このモスクワ芸術座を下敷きにして上演され、その悲劇性は、より濃いものがありました。戦後に上演された俳優座の『櫻の園』(ラネーフスカヤ夫人/東山千栄子)も、文学座のもの(同/杉村春子)も、民芸のもの(同/細川ちえ子)さえ(全部観ています)、みんな悲劇としか思えないものでした。ラネーフスカヤ夫人は、ほんとうは可笑しい人なのだと、何故描けないのか不思議でしたが、悲劇性への客席の期待に、多分、みんな応えたのだと思います。
  大竹しのぶのオリガ・クニッペルは、役者としての自分が芸達者であることを演じていて、ぼくにはそれが不快でした。「役者殺すには刃物はいらぬ。ちょいと褒めればいい」といわれますが、彼女の周りには彼女の芸を褒める人が多いのでしょうね。ウケを狙うと作品は歪みます。しかし、客席の期待に、役者という職業はつい応えてしまうものなのですね。

  ぼくは『住まいを予防医学する本』のなかに、ペンネームで、チェーホフの『煙草の害について』を原案とする翻案劇を書きましたが(何でこの本にチェーホフがあるのか訝しく感じた人が多かったようです)、これを書いている時間は、とても楽しいものでした。
  けれども、ボートビルになっているかというと、書いていて、何だか知らぬ間に日本的な哀歓に向かっていて、喜劇の風土を生きていないことを痛感したものです。
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by sosakujo | 2007-09-06 19:14
奔走家
  職業は? と問われると、ぼくは奔走家と答えております。
  先週から今週に掛けて、沖縄の宮古島に行き、その足で熊本に入り、一日おいて東京周辺を3日間走り回っていました。ある年など年間200日も出張に出ていましたので、そうたいしたことではありませんが・・・・・・。
  宮古島では、気象予報官の方から、何故、宮古島がしばしば台風の転向点になるのか、その理由を聞くことが出来ました。高度5000メートル辺りの高層天気図の解析が進んで、詳細に分かるようになったということで、昔、山をやっていた時に高層天気図を見て、数日間の山行を見通していたことを思い出しました。ぼくの山行は、いつも単独行でした。ひとりで歩く秋の山は格別で、ただ秋は天候が急変するので、大きな間違いをしないために高層天気図を調べたのでした。
  宮古島は、風速80メートルを超える台風が38時間、島の上空で居座ったことがあります。第二宮古島台風で、つい数年前の14号台風も、島の電信棒1000本が倒れるという猛烈なものでした。大陸からの気圧の谷が緩い場合に、この「停滞」の現象が起こるそうで、台風は、この気圧の谷に沿って列島を縦断します。
  今回、取材した家は、この台風の直撃を受けやすい東海岸部に建てられた家で、伝統工法によって建築されています。このあらましについては、『住まいを予防医学する本』に書きましたが、それを引き続き追い、新しく発行する季刊誌『Ren』に18ページの特集として掲載されます。いい写真もたくさん撮れましたので楽しみにしてください。
  宮古島から熊本は直行便がなくて那覇経由でした。種子島あたりから雲が増えて、熊本上空は曇天でした。熊本では、地元の工務店の仕事を拝見する機会が得られました。才能の発見というと傲慢に聞こえるかも知れませんが、若いのに、とても設計がうまい人に出会いました。いずれみなさんに発表、お披露目してもらえる機会をつくりたいと思っています。
  
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by sosakujo | 2007-09-05 14:25