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小池創作所代表・小池一三のブログです
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肥後、種山石工
 季刊誌『住む。』に連載している『森里海ものがたり』の取材で熊本に行き、その折に、種山村(現東陽町)の「石匠館」に足を運びました。このミュージアムの設計は木島安史さんの手によるもので、それはそれで興味尽きないものがありましたが、展示内容に感心しました。
 肥後は石橋の国です。日本で唯一、石の建築文化を持ったお国といってよいでしょう。むかし『肥後の石工』という童話を読んだことがあり、それ以来、何故石の建築が肥後なのだ、と思っていましたので、この石匠館を訪ねるのが楽しみでした。
 記録によると、熊本県の石橋は、現存しているものだけで二九二橋あるといいます。有名なものでは矢部の通潤橋があります。水道橋の嚆矢(こうし)とされており、とてもきれいな橋です。種山石工は、県外でも多くの仕事をしており、皇居の旧二重橋も万世橋も、種山石工が造った橋です。これらの仕事の多くは、江戸末期から明治初期に建造されています。種山の石工が、何故かくも驚くべき石造技術を身につけたのか、その理由が今回石匠館を訪ねて氷解しました。
 技術の基は長崎のオランダ人たちでした。オランダ人は、東洋の地にはるばるやって来て、故郷を思うあまり、長崎にアーチ橋を架けました。日本人がロスアンゼルスに「リトル東京」を造ったようなものです。中国青島(チンタオ)にドイツ人の町並みが造られたのも同じことです。このアーチ橋を架けるとき、種山村の石工が呼ばれました。肥後は加藤清正の熊本城の建造もあり、その石垣技術は大したものでした。けれど橋は木で造られており、石橋ではありませんでした。いうなら石を加工できる職人ということで呼ばれたのだと思います。
 種山の石工たちは、現場に従事しながら、オランダ人から円周率やアーチ橋のかけ方を学んだのだと思います。しかし、果たしてそれだけで短時間のうちに、あの通潤橋を生んだような高度な技術が身につくものかどうか、仮に熊本城築城以来の伝統があったとしても、石橋は別物だと思うのです。それが、ぼくの長い間の疑問でした。
 今回、石匠館に設置された支保工(橋の型枠)の模型を見て、こういうことだったのかと、わたしは合点が行きました。
 思うにオランダ人たちは、種山石工によって、支保工が巧みに組み上げる木工技術に舌を巻いたことでしょう。アーチの石は支保の上に丁寧に組まれます。要するに、石橋技術の前に、高度な木工技術がものをいったのでした。
 石匠館の支保工は実物大のもので、このミュージアムの最大の見所でもありまして、設計者の木島さんの種山石工への目線を感じました。
 これは、フランスの三ツ星料理人と話したことですが、日本のフランス料理の水準はどうか、と聞いたところ、彼は指を立て「レベルは高い」と答え、続けて「日本料理がおいしいから、日本ではフランス料理もおいしい。イギリスやスウェーデンは自国料理がまずいから、それらの国のフランス料理もまずい」と言うのでした。
 肥後では、加工が容易な阿蘇凝灰岩がたくさん産出します。
 それが幸いしたこともあって、次々に文化財的価値を持つ石橋が造られたのです。
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by sosakujo | 2007-02-22 13:05
ニワトリの話
 このところ多忙を極めていて「週一回」を果たせずにいます。
 いま236pもある、住宅に関連する大著に取り組んでいます。
 それと、講演で走り回っています。年1回の東大の講義を終えました。国交省関連の講演や、最近は林野庁関連の講演も増えていて、結構大変ですが、おもしろくやっています。
 『森里海住宅学』という名前で、新聞に連載する原稿も予定していますが、今は「大著」の方に時間を奪われています。
 きのう書いた一節を「週一回」の代わりに掲載します。

 昔のにわとりと、今のニワトリは
 育ち方・肉質・卵質など、何が、どう違うのか?

 昔のにわとりは、草やみみずをついばんだりして、農家の庭先で楽しげに過ごしていました。統計によると、1965年(昭和40)に、にわとりを飼っていた農家は322万戸あり、一戸あたり27羽を飼養していました。
 これに対して、今のニワトリは、ぎゅうぎゅうに箱詰めされて育てられます。エサは主に米国産のトウモロコシや肉骨粉です。高カロリーの飼料が与えられ、孵化後40日で出荷されます。10年の寿命を持つのに、わずか数十日でいのちを絶たれます。
 現在(06年)、肉専用のニワトリを飼養する農家は3,610戸、一戸あたり37,900羽。そんなわけで、ニワトリの免疫力は低下し、ひとたび病原菌が入ってくると一たまりもありません。
 テレビで、高病原性インフルエンザ(Highly Pathog enic Avian Influenza, HPAI)に感染したニワトリの処理が映し出されますが、それは実は、短期間に一気に出荷するニワトリ飼養の日常と重なっていて、空っぽになった鶏舎は、いつも強力な消毒液が散布され、新たなヒナが大量に運び込まれます。
 このようなことは、タマゴ用に飼養されるニワトリにも共通しています。
 タマゴを産むニワトリと肉を生産するニワトリは分離飼養されています。大きな鶏舎で薬漬けにされ、コンピュータ管理されるのは同じですが、タマゴを産むニワトリは、ひたすら産み続けるように改良され、2年程で「廃鶏」にされます。
 ニワトリもタマゴも「物価の優等生」と持て囃されてきましたが、安価に手に入れられる背後には、このようなニワトリの犠牲があるのです。
 まあ、事の仔細(しさい)を調べだすと何も食べられなくなるといいますが、にわとりや卵本来の味を知る人にいわせると、今のものは、まったく別物とのこと。この人は、昔の卵は旨味があり、からだに効いている実感が伴ったけれど、今のものは、
と慨嘆します。
 ストレスと病気に苦しみ、薬漬けにされた「安い卵、安い鶏肉」が、ヒトの身体にいいわけがありませんが、かといって自給自足しようにも、土地に余裕がなければ飼えません。
 そこで、からだに良くおいしいものを容易に手に入れる知恵・・・・

 つまり、こういう話が延々と書き込んだ本です。これが「住まいの本?」と訝る人もいるかも知れません。食卓の上にでてくる料理と、その素材の選択も、実は住宅のデザインなのではないか、とぼくは思っていて、それを「証明」する本です。
 ニワトリのことを調べていて分かったのですが、今の生産形態においては、仮に高病原性インフルエンザに罹ったとしても、深刻なことは深刻ですが、再開までの「補償」が得られれば、元に戻るのはそう大変ではないということです。
 何万羽ものニワトリがやられたというと、何年も掛けて育てたものをと錯覚しますが、実は、強烈な消毒液を散布して、ヒナを運び込めば、すぐに再開できるやり方だったのです。
 問題は、高病原性インフルエンザに罹りやすい体質を持ったニワトリや、飼養方法にある筈なのに、そのことを問うた報道は一つもありませんでした。
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by sosakujo | 2007-02-07 11:04