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ぼくはよく旅に出ます。遊びで旅に出るわけではありません。仕事――いうなら稼業の旅です。この一ヶ月というもの、毎週3~4日間旅に出てきました。雪の会津の奥地、北海道の札幌、噴火湾、島根の益田から博多へ、京都、芦屋、東京、滋賀の水口など、まあ目まぐるしいこと。
多い年には200日も旅に出ていました。そのうち70日は海外の仕事で、ヘルシンキからそのままアメリカ大陸に渡って、地球を一周して日本に戻ったことも二回ありました。北極圏にも行きました。南氷洋に面した、チリの最果ての町、プンタアレーナスにも行きました。爆弾で危ないバスク地方の町にも行きました。 人からは、あちらこちらに行けていいですね、と言われます。役得だと思うようにしていますが、それでも旅は疲れます。まず腰に来ます。車窓から風景を眺めるときもありますが、たいがいは携帯のコンピュータで原稿を書いているか、鞄いっぱいに詰めた本を読んでいるか、そんな状態で余裕がありません。 旅から戻ると、取材したことの裏を文献で取らなければなりません。インターネットで探って探って資料を取り寄せ、それをとことん洗います。本屋に出向く余裕がないので、どの程度書かれているか分かりませんが、アマゾンや古本ネットで、とりあえず本を買い込みます。活かせるヒントは、一冊の本で二行か、三行という場合が少なくありません。そんなわけで、本や資料は増え続け、本代で原稿料は消え、編集人を務める関係から原稿料タダの原稿もありますので、まるで割りはよくありません。 朝は3時か4時に目が覚めます。朝一番の仕事は稼ぎ頭の「コピー」の仕事に充てています。どういうわけか、朝目覚めると「コピー」が浮かんでいます。寝ている間に考えていたんだ、と思うようにしています。 夜の席は、お酒を呑めない奴なので、できるかぎり遠慮しています。多分、ぼくが酒飲みだったら、もうあの世に行っていると思います。年を食ったからということもありますが、夜早く寝るので、朝早く起きられるのだと思っています。 ぼくの個人的な夢は「晴耕雨読」です。もう一つの夢は小説を書くことです。 後者については構想を持っていて、もう3年ものあいだ資料を集めています。友人の作家、天野礼子さんにその構想を洩らしたら、「その小説、絶対当る!」と折り紙をつけられました。そのとき一緒におられた集成材の銘建工業の中島浩一郎さんも、にこにこ笑って頷いておられたので気をよくしていますが、なかなか手をつけられないでいます。 前者の「晴耕雨読」の方は、『住まいを予防医学する本』の中でも、「健康になるための法則26」の一つとして「晴耕雨読」を書きました。しかし、実際の生活では、そんなふうではありません。ただ、そういう生活を想像してみて、雨垂れの音で目覚めるのはいいな、と思ったりします。春の雨垂れは生暖かくて、秋の雨垂れは冷たくて、季節の到来を雨垂れに聞く生活はいいなと思っています。 「ホテルで生活する毎日なのに、よく雨垂れを聴きたいなんてこといえるわね」と、雑誌『住む。』の編集長の山田きみえさんから冷やかされていますが、多分、そういう憧れが人一倍つよいのだと思います。そういう憧れを一生持ち続けながら、しかし仕事に追われて野垂れ死ぬのではないか、という予感を持っています。 ぼくの具体的な望みは、工務店が元気になることです。 工務店で10数年間仕事をしてきました。工務店の仕事を離れて20年間になります。工務店と、今の仕事は違っています。違っていいと思っています。ぼくは芸能史を齧ったことがありますが、都を離れた田楽法師などの雑芸師が各地の芸能や祭事に果たした役割の大きさを思い、ぼくは工務店にとって、田楽法師のようになれたらいいと思っています。
by sosakujo
| 2008-03-11 09:07
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