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下流社会ということが言われ、格差社会から「超格差社会」(最新版の『newsweek』の特集記事)といわれるようになりました。人間の労働が会計帳簿上「物件費」に組み込まれる時代に入り、いろいろなものが液状化しています。「中流」の液状化が「下流」化の出現であり、この中流の崩壊が住宅業界を直撃していて、住宅建築数の大幅な減少を生んでいます。
殊に戸建住宅の主対象は中流ですので、そこが液状化し、失われるということは、その分マーケットが縮小するわけですので、大変でない筈がありません。そこに持ってきての「改正基準法問題」ですから・・・。 アメリカのサブ(下層)プライム(優遇)ローンが問題になっています。 返済が焦げ付く恐れのある信用力の低い人向けの、金利が高い住宅融資で破綻する人が、今アメリカで急増しています。当初の支払いを楽にして、住宅の値上がりを前提に金利が上がって行く仕組みが、来年、本格的に作動すると、払えない人が大量に発生します。そしてこの破壊震度は、そのまま日本を襲います。 サブプライムローンの最大の問題性は、これを証券化して売ってきたことです。アメリカの大手金融機関は、ほかの証券と組み合わせてこれを売り、この損失額は日本円にして33兆円にも及びます。「カジノ資本主義」の典型ともいうべき、この危険な証券を、日本の銀行はたくさん握らされています。 日本の銀行は、1990年代初頭のバブル崩壊で、巨額の損失を生みました。これを救うために超低金利政策を敷き、数々の構造改革を行いました。それで少しばかり回復基調に移ったかと思ったら、また巨額損失が生まれそうで、こうしたツケは全部といっていいほど国民に回されてきたのに、またこれかよ、という感じです。 中流の崩壊(下流の出現)も、雇用制度や年金制度の破綻も、住宅建設戸数の減少も、全部この大きな歯車の中で軋み、生じていることです。 この全体の問題を見たとして、何がどうなるわけではありませんが、誰に、何を、どんな価格で提供するかを考えなければなりません。どんな時代になったって、住宅をつくる奴は住宅をつくって飯を食わなければなりませんので・・・。 年金に関して、老人を○○人の人間が支えなければならない、という話がよく出されます。あれを聞いて思うのは、老後のために年金を掛けてきたのであり、払ったお金はどうカウントされているのかという疑問です。 計算上、払ったお金は消えちゃうそうですね。 それは国庫にきちっと蓄えられているのではなくて、かなりまで使っちゃっ(国民が望まないことに)ていて、これからの人がそれを補充するとのことで、だから「○○人の人間が」という言い回しになるそうです。 若い連中に面倒を見てもらう、といわれるのは、しかし癪ですな。 年金が支払われるのは、まだまだ先ですが。
by sosakujo
| 2007-11-30 15:25
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