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今朝の新聞にも、あの地震で原子炉建屋(6号機)内部に設置されているクレーンが破損し、これによって炉心点検が不能になったことが報じられていました。
中越沖地震による柏崎刈羽原発の問題は、書いても書いても追いつかないほど、嘲笑、面罵、おぞましさの対象となっていますが、ふと内側からみたらどうなのか、想像を逞しくしてみました。 本人たちにしてみれば、無能、間抜けだと嘲笑されることは致し方ないとしても、現場そのものは、そのとき、それどころではなかった、というのが正直な話ではなかったのかと思います。 この地震で、柏崎刈羽原発では9人の作業員が負傷したといいます。このうち一人は室内のキャビネットの下敷きになり入院しました。つごう4人が病院に運ばれ手当てを受けました。打撲やガラスの破片による切り傷のほか、気分が悪くなった人もいます。 負傷者はいずれも東電の社員ではなく、9人全員が下請け企業の作業員でした。 報道された原発内部の写真のうち、目を引いたのは固体廃棄物貯蔵庫内で、地震のために散乱し、でんぐり返ってしまった低レベル放射性廃棄物が入ったドラム缶の山でした。 当初100本といわれていましたが、後に修正して400本といわれたドラム缶の山が、地震の発生と共にがらがらと動き出し、崩れ、転がり、蓋が次々に開いた現場に、もし自分が遭遇したなら、どうなのかと想像してみました。 それは驚愕以外の何ものでもなく、しかし自分たちは社員でもなく、高い賃金をもらっているわけでもなく、身分を何ら保証されているわけでもないわけで、間尺が合わないというか、そこから脱出することしか頭に浮かばなかったのではないか。 その人たちにしてみれば、御身大切、やってはいられない、というのが正直なところで、「爆弾三勇士」(犠牲者)になることに意味も価値も見出せない人に、かくも重大な責任を任せていた構造自体が大問題なのではないか。 いったい、あの原発内部は、常時何人の人が働き、どういう仕事をしているのか? 働いている人の身分・所属の構成比、賃金、待遇の状態など、実はよく分かっていません。分かっていないことが大問題なのであって、原発の無気味さと、運営する当局の無責任は、ここにおいて極まっているのではないか。 同原発の火災で消防車を出動させた柏崎消防署によれば、発電所からの救急車の要請はなく、けが人が生じたという報告は一切なかったといいます。また、同原発内には医務室に相当する「健康管理室」が置かれ、医師と看護婦が常駐しているはずでしたが、この日は祝日で不在だったと報じられています。となると、土日曜、祝日や正月、5月や8月の連休日には、どれだけの人が出勤し、その場合の、出勤者の身分・所属の構成比も知りたいと思います。 ここらを炙り出さないと、原発なるものの構造と、今回の事故の全貌が透けて見えないのではないか。そして、そこにこそ恐怖の実態があるのではないか、とぼくは思うようになりました。 マリア・フラッティに『橋』という戯曲(訳本/未来社刊)があります。フラッティは、ニューヨーク市在住のイタリア出身の劇作家です。戯曲『橋』は、ブルックリン橋に登って自殺をはかろうというプエルトリコ人と、その説得にあたる白人の警官とのやりとりを描いた作品です。 今回の状況をみながら、マリア・フラッティのような手法で、原発作業員の話を描かせたらいいと思いました。なす術が分らず、火災現場にへたり込んでいる二人の派遣作業員の会話を、ぼくは聞きたいと思ったのです。 話は飛びますが、今朝の新聞の経済欄に東芝グループのWH社が中国の原発4基を受注したという記事が出ていました。沿海部に集中している中国の原発は、あいだに海があるだけで、日本そのものの問題でもあります。
by sosakujo
| 2007-07-25 09:02
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