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1月17日に神戸で耐震改修に関する1000人規模の「大勉強会」を計画しています。このことがあって、最近二度、神戸に入りました。神戸市や兵庫県、会場を予定している国際会議場などで打ち合わせを行い、少し時間がありましたので、神戸大学の法医学教室を訪ねました。
あの震災の折、神戸市で亡くなった人の92%が、地震発生直後の14分間に亡くなっていることを知り、つよい衝撃を受けたので、その詳細を知りたくて法医学教室を訪ねたのでした。 震災というと、水や乾パン、救助隊が問題にされますが、救助隊が駆けつけるまえに、ほとんどの人は亡くなっていたわけで、最大の地震対策は建物にあることを、この結果は明瞭に示しています。 神戸大学では、資料をプリントし用意していてくれましたが、そのプリント物が1996年1月に朝日新聞社から発行された『阪神・淡路大震災誌』であることを知り愕然としました。あの地震の1年後に発行された本の中に、この事実ははっきりと明記されていたのでした。 神戸市の図書館に回り、その本を改めて手にし、また戻ってからアマゾンで購入しましたが、法医学の世界では公知の事実であり、よく知られたことだったのです。 それで工務店や建築家の何人かに聞くと、みんなそうだったの、と驚くではありませんか。 法医学では常識のことが、一般界では「初めて聞く話」なのです。 ぼくはこれを国民的な認識にまで高めるべきだと、何人かの報道関係者に話しましたが、1/17には記事になるけど、デスクは取り上げないというではありませんか。それが今の現実です。 わたしが住む静岡県は東海地震がいわれ、耐震化先進県といわれています。けれども、10年で20万戸の耐震化目標が立てられながら、達成されたのはその5%、1万戸に過ぎません。ということは、多くの住宅が耐震かされないで残されているということです。 この硬直した状態をどう変えられるのか、今度の勉強会が持つ意味は大きいと再認識した次第です。
by sosakujo
| 2010-10-22 11:22
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