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抄文を読んだことはありますが、丸ごと一冊「吉野林業全書」を手にしたことはありませんでした。入手し難く、高価な本なので、欲しくても、ぼくにとっては「幻の本」だったのですね。
webで検索し、見つけ出し、ようやく買い求めることができました。 本自体は虫が食っていて、ページをめくるたびに埃が立つような状態のものです。綴じがバラバラになっていて扱いに苦労しますが、そんな本を手に、ニヤついています。そんな状態のぼくを、事務所のみんなは、気持ち悪そうに見ています(笑い)。 抄文や抜き刷りと違って、何しろ読み応えがあります。当時の施業の模様が、絵入りで解説されていて手に取るように分かります。これが実にたのしいのです。ぐふふ。 今回、どうしても「吉野林業全書」を手に入れたかったのは、日本の人工林経営の嚆矢(こうし)とされる吉野林業の歴史を正確に知っておきたいと考えたからです。 特に「樽丸林業」の全体と細部を知りたいと思いました。 「樽丸」は、山から半製品で町に出てきました。山守さんたちの仕事でした。 灘の生一本や伏見の清酒樽は、吉野あってのことで、樽は板目が、桶は柾目が使われました。 色の濃い板目は、水分を弾く性質を持っています。だから、お酒を保存するのに、何層にも板目が通っている材が適していました。 九州の飫肥材の年輪一本に吉野材は8本もの年輪があるといわれました。灘や伏見の酒は、吉野の「樽丸」によって育まれたのです。 しかし、お櫃などの桶は、水分をよく吸収してくれる、やわらかい早材部分の柾目が適していました。お櫃のご飯がべとつかないのは、このことによります。 しかし、今は酒樽は僅かしか造られておらず、お櫃も家庭から姿を消しました。 吉野の「樽丸林業」は、すでに過去のものになりました。 この「樽丸」に代わる、材の新しい「出口」はないものか。 それが、現在、自分に課しているテーマの一つです。
by sosakujo
| 2010-03-09 18:14
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